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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

臨床報告

アセタゾラミドの副作用によると考えられる紅皮症

著者: 松尾俊彦1 宮崎義則1 宗田憲治2

所属機関: 1倉敷広済病院眼科 2倉敷広済病院内科

ページ範囲:P.685 - P.687

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 1週間前から左眼に違和感があり,前日から視朦を自覚した54歳女性が受診し,左眼のPosner-Schlossman症候群と診断した。グリセリンの急速点滴の後,アセタゾラミド250mgを内服させた。その日の午後,フルオレセインによる螢光眼底造影を行った。夕方帰宅後にアセタゾラミド250mgを内服した。その1時間後から発熱し,全身の掻痒感が出現した。翌朝,腹部と両上肢屈側に紅皮症が生じていた。嘔気があり,血圧低下があった。患眼の眼圧は下降していた。プレドニゾロンとグリチルリチン製剤の全身投与を行い,1週間後には紅皮症は消退した。誘発試験は行わなかったが,アセタゾラミドの内服が紅皮症の誘因となった可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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