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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻5号

1998年05月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

白内障術後6日目に眼窩内血腫を起こした1症例

著者: 中村好彦1 安積淳2 木村直樹3 笹尾晋3 上西衛3 山中昭夫3

所属機関: 1和田山病院眼科 2神戸大学医学部眼科学教室 3神戸海星病院眼科

ページ範囲:P.723 - P.726

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(17-P2-23) 眼球周囲麻酔下の白内障手術術後6日目に高度な眼窩内出血を起こした症例を経験した。糖尿病およびアルコール性肝障害の既往がある64歳の男性に,内科での入院加療ののち,眼球周囲麻酔にて,左眼超音波乳化吸引術および眼内レンズ挿入術を行った。5日後,右眼にも同手術を行った。右眼の術後6日目に右眼窩内出血が起こった。右上下眼瞼から頬部にかけての皮下血腫と眼球下方の眼窩内血腫を生じ,眼球の上方偏位と下転障害を認めた。眼球は血腫のために高度に内陥し,乳頭上出血があった。視力は矯正0.03であった。保存的加療を行い,術後7か月目には血腫は消失した。眼球運動障害はなく,視力は矯正0.7に回復した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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