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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻5号

1998年05月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

消毒液による医原性化学腐蝕の4例

著者: 中村葉1 稲富勉1 西田幸二1 外園千恵1 木下茂1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.786 - P.788

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(18-レセ1-20) 消毒液の誤用により生じた医原性の角膜化学腐蝕の4症例を報告した。誤用薬剤は,3例が高濃度グルコン酸クロルヘキシジン(ヒビテン®),1例がヒビテンアルコール®であった。受傷直後からの処置にもかかわらず化学腐蝕の重症度はグレード3a(全角膜上皮欠損,輪部上皮残存)が2例,グレード3b(全角膜上皮欠損,全輪部上皮欠損)が2例であった。また,高率に角膜内皮機能不全を引き起こしていることより,洗眼時における消毒液の誤用には十分に注意する必要がある。グレード3aと3bの各1例に対しては全層角膜移植術を施行し,術後経過は良好である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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