icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻5号

1998年05月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

中枢神経症状を発症した眼病変を有するベーチェット病患者の治療と転帰

著者: 鎌田研太郎1 後藤浩1 松澤豪1 深井徹1 坂井潤一1 臼井正彦1 坪井紀興2

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室 2東京医科大学第3内科

ページ範囲:P.851 - P.854

文献購入ページに移動
(18-G402-14) 眼病変の治療経過中に中枢神経症状を発症したベーチェット病患者の治療および転帰について検討した。対象は眼病変を有するベーチェット病患者99例で,このうちシクロスポリン(CyA)投与群は22例,非投与群は77例であり,中枢神経症状は前者の4例,後者の1例に発症した。CyA投与群と非投与群では中枢神経症状の発症率に有意差があり,CyA投与による中枢神経症状の誘発の可能性が推定された。中枢神経症状を発症した5例には,全例に対してステロイド薬の全身療法が行われ,すべての症例で神経症状は改善し,炎症発作頻度は低下傾向を示したが,視力の向上が得られたのはわずか1眼であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?