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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻5号

1998年05月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

家族性大腸腺腫症に認められた網膜色素上皮異常の5症例

著者: 福岡佐知子1 小林由佳1 宮崎茂雄1 田淵昭雄1 川島幸夫2 飯田三雄3

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室 2川島眼科 3川崎医科大学消化器内科学教室

ページ範囲:P.871 - P.874

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(18-P1-5) 走査型レーザー検眼鏡を用いて家族性大腸腺腫症の5症例の眼底所見を解析した。その結果,5例中3例に種々のタイプの網膜色素上皮肥大が,すべての症例に後極部から周辺部にかけて眼底色素のむらが検出された。網膜色素上皮肥大部はアルゴンレーザー(514nm)での観察により高信号と低信号の混在,ダイオードレーザー(780nm)の観察で高信号であった。フルオレセイン螢光眼底造影,インドシアニングリーン螢光眼底造影で一部の網膜色素肥大部位では脈絡膜毛細血管の閉塞が認められた。眼底色素のむらは,従来ほとんど報告されていなかったが,全例でダイオードレーザーの観察により明瞭に認められ,本症に特徴的な病変である可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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