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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻5号

1998年05月発行

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(3)

学会原著

線維柱帯切除術後の前房消失に対する前房内粘弾性物質注入効果

著者: 遠藤要子1 杉田美由紀1 西出忠之1 益原奈美1 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.907 - P.910

文献概要

(18-P3-10) 線維柱帯切除術後の前房消失に対し,前房内に粘弾性物質を注入して前房形成をはかった群(5例)と圧迫眼帯を行った群(10例)について,その効果と合併症を比較した。粘弾性物質注入群では前房形成に要した日数は平均2.2日で,60%が1回の注入で前房が形成された。一方,圧迫眼帯群は前房形成まで平均3.5日を要した。術後眼圧は両群間に差はみられなかった。角膜内皮細胞数を術前と術後で比較すると,注入群では変化がみられなかったが,圧迫群では術後の内皮細胞数は有意に減少していた(p<0.05)。以上から,線維柱帯切除術後の前房消失例に対する粘弾性物質注入療法は有用な方法と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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