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臨床報告
Vogt—小柳—原田病様の網膜剥離を生じたベーチェット病の1例
著者: 野村秀樹1 平岩貴志1
所属機関: 1久美愛病院眼科
ページ範囲:P.943 - P.946
文献購入ページに移動 再発性アフタ性潰瘍と皮膚が化膿しやすい既往のある28歳男性が,2日前からの霧視と頭重感で受診した。両眼に虹彩炎と視神経乳頭の発赤があり,左眼には乳頭から黄斑部に及ぶ網膜剥離があった。螢光眼底造影で脈絡膜からの斑状の螢光漏出があり,後期には境界鮮明な色素貯留があった。脳脊髄液に細胞数増加があり,針反応が陽性であった。1週間後から網膜剥離は消退しはじめ,視力は当初の0.1から0.6に改善した。これに続いて網膜血管炎が両眼に出現した。Vogt—小柳—原田病ではなく,ベーチェット病の不全型と診断した。
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