文献詳細
文献概要
連載 眼の組織・病理アトラス・140
木村病
著者: 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.996 - P.997
文献購入ページに移動 木村病Kimura's diseaseは,1948年に木村,吉村,石川が「淋巴組織増生を伴う異常肉芽」として最初に報告した疾患で,若年者の顔面や頭皮に発症し,血管の増生と好酸球の浸潤を伴う腫瘤である。眼窩内,涙腺,眼瞼にも発症する(図1)。末梢血の好酸球増多および血清IgEの増加を伴うことがある。
本症は,良性の炎症性腫瘤で,中国や日本から,軟部組織の好酸球性肉芽腫eosinophilic granulomaあるいは好酸球性濾胞症eosinophilic folliculosisとして発表されてきた。1969年のWellsらの報告以来,好酸球増多を伴ったリンパ組織増生(木村病)subcutaneous angiolymphoid hyperplasia with eosino-philia (ALHE)(Kimura's disease)の名称が定着している。
本症は,良性の炎症性腫瘤で,中国や日本から,軟部組織の好酸球性肉芽腫eosinophilic granulomaあるいは好酸球性濾胞症eosinophilic folliculosisとして発表されてきた。1969年のWellsらの報告以来,好酸球増多を伴ったリンパ組織増生(木村病)subcutaneous angiolymphoid hyperplasia with eosino-philia (ALHE)(Kimura's disease)の名称が定着している。
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