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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

今月の表紙

網膜色素条症(angioid streaks)

著者: 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科

ページ範囲:P.999 - P.999

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 全身の弾性線維,膠原線維を侵す系統疾患の部分症状が眼底にあらわれる。Bruch膜の主構成要素は弾性線維と膠原線維であるから,それが変性する結果,Bruch膜に断裂や亀裂を生じる。その部の上の網膜色素上皮は萎縮したり反応性に増殖する。それが眼底では視神経乳頭縁から稲妻状に走る黒色や黄白色の線として見え,色素線条と呼ばれる。赤道部の網膜は黒ずんだ顆粒状を示し,梨子地状眼底を示すことが多い。身体では屈伸運動が多い部の皮膚(側頸部,肘窩,膝窩など)がなめし皮状に見え,弾力線維性仮性黄色腫になる。全身症状がそろうとGranblad-Strandberg症候群と呼ばれる。色素線条が中心窩に延びると脈絡膜新生血管を生じやすく,加齢黄斑変性様の病変を生じる。また,鈍傷を受けると脈絡膜から網膜下へ大量の出血を生じやすい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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