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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

スリットスキャン型角膜形状解析装置により測定される角膜後面形状のフーリエ解析

著者: 辻英貴1 富所敦男2 大鹿哲郎3

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院眼科 2大宮赤十字病院眼科 3東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1003 - P.1006

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(17-レセ1-11) スリットスキャン型角膜形状解析装置ORBSCANを用いて,正常角膜25眼を対象に,角膜中心から等距離の点の角膜屈折力分布曲線をフーリエ解析することにより,球面成分,正乱視成分,1次成分(非対称成分),3次以上の高次不正成分を分離定量化した。角膜前面の球面成分は48.07D,正乱視成分は0.66D,1次成分は1.18D,3次以上成分は0.06Dで,角膜後面の球面成分は−6.55D,正乱視成分は0.16D,1次成分は0.38D,3次以上成分は0.01Dであった。前面においても後面においても,非対称性を表す1次成分は正乱視を上回る値となっており,角膜の光学において不正乱視は重要な役割を持っている可能性がある。角膜後面の形状を解析することは,全角膜の屈折面としての機能を理解する上で意義がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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