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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

画像処理による中心性漿液性網脈絡膜症の脈絡膜血管病変検出の試み

著者: 古嶋尚1 古嶋正俊1 中塚和夫1

所属機関: 1大分医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1016 - P.1018

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(18-D-24) 中心性漿液性網脈絡膜症(CSR)の脈絡膜血管病変の検出を,螢光眼底造影(FAG)とカラーリバーサルの画像処理から試みた。対象はCSR群が全例黄斑部を含む網膜剥離のある14名14眼で,健常群が眼疾患のない11名11眼である。方法はカラーリバーサル,FAG動脈相早期をデジタル化し,(1)黄斑部を中心とした乳頭径を直径とする領域,(2)CSR群の剥離領域の脈絡膜平均輝度を算出した。また,(3 CSR群の(1)を①漏出点が算出領域内にある群と②ない群に分けて,平均輝度を比較した。その結果,CSR群の脈絡膜平均輝度は健常群よりも有意に高く,さらにCSR群で漏出点算出領域内の脈絡膜平均輝度が,漏出点算出領域外の平均輝度よりも有意に高かった。以上から,この画像処理のCSRのFAG脈絡膜平均輝度は脈絡膜病変を反映する可能性が示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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