文献詳細
特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4)
学会原著
文献概要
(18-D-28) 網膜前黄斑線維症19眼の網膜断面を光学的干渉断層計OCTで観察した。中心窩の厚さは,正常値150μmが300〜650μmに肥厚していた。中心窩の陥凹は15眼で消失し,黄斑網膜がドーム状に膨隆していた。偽円孔のある4眼では,中心窩周囲の網膜が肥厚し,中心窩が円筒形の急峻な陥凹を呈した。肥厚した網膜では,浮腫と液体貯留を示す低反射が外層に顕著であった。本症は網膜表面だけの病変ではなく,網膜外層に液体貯留があり,網膜に肥厚がある三次元的な疾患であることが明らかになった。
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