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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

極低出生体重児における未熟児網膜症の検討

著者: 十川治恵1 山下啓行1 榊保堅1 梶原真人2 田村充弘3

所属機関: 1大分県立病院眼科 2大分県立病院新生児科 3田村眼科

ページ範囲:P.1063 - P.1066

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(17-P1-18) 1990年から1996年の7年間に、大分県立病院眼科で診察した出生体重1,500g未満の極低出生体重児(生存例)313例を対象とし,未熟児網膜症(ROP)の発症率,治療率,予後および合併症につき検討した。発症率は134例(42.8%)であった。治療はアルゴンレーザー光凝固を26例(8.3%)に行い,2例には冷凍凝固を追加した。治療開始は31週以降であった。25例(99.7%)は,grade 1以下の瘢痕を残すのみとなった。ROPを発症した極低出生体重児の屈折は,非発症群に比べ近視傾向を示した。眼位異常は19例(6.1%)であり高頻度であった。脳室周囲白質軟化症や脳室内出血がある超低出生体重児ではROPを伴うことが多く,眼位異常例もみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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