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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

僻地病院である五島列島富江病院と丹後半島弥栄病院の眼科外来患者の特徴

著者: 高原誠治1 大平明弘2 雨宮次生2 松尾彰3

所属機関: 1弥栄病院眼科 2長崎大学医学部眼科学教室 3富江病院内科

ページ範囲:P.1091 - P.1094

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(17P-3-9) 弥栄病院と富江病院のそれぞれの眼科外来を,1996年8月〜10月に受診した患者の臨床像を比較した。外来患者の年齢分布は,富江では70歳にピークがあったが,弥栄では1歳〜20歳までと70歳代の2峰性のピークを示した。疾患については弥栄は冨江に比べ角膜異物,先天性鼻涙管閉塞,霰粒腫,麦粒腫,眼球打撲が有意に多く,翼状片,糖尿病網膜症,結膜炎が有意に少なかった(χ2検定<O.01)。また網膜色素変性が富江で4人(人口約7千人),弥栄で3人(人口約6千人)と,ともに高率に認められた。今回この比較研究から僻地眼科受診患者にも疾患傾向があり,その地域の歴史,産業,風土,病院の性格などにより特徴付けられていることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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