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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

糖尿病性血管新生緑内障の他眼の予後

著者: 吉川順子1 小田仁1 堀田一樹1 吉野啓1 大久保敏男1 平形明人1 樋田哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1155 - P.1159

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(18-P3-22) 糖尿病網膜症による血管新生緑内障が片眼にある24例の経過を,平均31か月検索した。他眼には,増殖前糖尿病網膜症が4眼(17%),増殖網膜症が20眼(83%),隅角新生血管が7眼(29%),網膜光凝固の既往が16眼(67%),白内障手術の既往が7眼(29%),硝子体手術の既往が3眼(13%)にあった。1眼を除いた全眼に,初回または追加治療として汎網膜光凝固が行われた。白内障手術を8眼に,硝子体手術を9眼に行った。これら他眼には,当初から隅角新生血管があった7眼中4眼に,経過中に新生血管緑内障が生じた。当初に隅角新生血管のない17眼には血管新生緑内障の発症はなかった。片眼に血管新生緑内障があっても,汎網膜光凝固を行うことで他眼の発症を回避できると解釈された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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