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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床報告

副腎皮質ステロイド薬投与後に生じた多発性後極部網膜色素上皮症の1症例

著者: 高嶋隆行1 大野京子1 森嶋直人1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1179 - P.1184

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 55歳の女性が健康診断で尿蛋白を発見され,腎生検でIgA腎症と診断された。ステロイド治療開始前の診察では,矯正視力は良好で,網膜色素上皮剥離が両眼に散在していた。プレドニゾロン内服を1日量40mgで開始した。その2週後に視力低下を自覚した。両眼に網膜色素上皮の拡大と漿液性網膜剥離が発見された。クリプトン赤による光凝固は無効であった。プレドニゾロンを漸減し,投与開始から10週後に1日量が10mgになった頃から視力が改善し,網膜剥離が軽減した。本症はステロイド薬の全身投与で誘発された多発性後極部網膜色素上皮症であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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