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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻6号

1998年06月発行

文献概要

臨床報告

Peripheral exudative hemorrhagic chorioretinopathy(PEHCR)の10例

著者: 吉武良浩1 本松薫1 中村多賀雄1 上野曉史1 石橋達朗1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1195 - P.1199

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 われわれは過去6年間に10例のperipheral exudative hemorrhagic choriOretinopathy (PEHCR)を経験した。本症は,黄斑外の網膜下または色素上皮下に滲出や出血が生じる高齢者の疾患であり,加齢黄斑変性症に類似する。男性7例,女性3例であり,すべて片眼性であった。年齢は60歳から80歳,平均71歳であった。7眼では硝子体出血が初発症状であり,硝子体手術後に診断が確定した。病巣は4眼で耳側周辺部にあり,4眼に加齢黄斑変性が併発していた。新生血管は,フルオレセイン螢光造影では証明できず,インドシアニングリーン螢光造影で2眼にこれが検出された。本症が硝子体出血の原因になりうることが留意されるべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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