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若年網膜分離症(juvenile retinoschisis)
著者: 三宅養三1
所属機関: 1名古屋大学眼科
ページ範囲:P.1221 - P.1221
文献購入ページに移動 症例は18歳の男性で幼少時から視力は中等度の低下を示す。現在の視力は右0.3(0.4×+1.5D),左0.2(0.4×+2.0D)である。眼底は,写真のように黄斑部に皺襞を伴う顆粒状嚢胞様所見がみられるが,螢光眼底所見ではほとんど異常がみられない。眼底周辺部には金箔様反射がみられる。網膜電図(ERG)はb波と律動様小波の減弱がみられ,a波は正常振幅を示していた。以上の所見から若年網膜分離症と診断された。
本症はX連鎖性劣性遺伝を示し,本症にみられる眼底所見はすべて典型的所見である。眼底黄斑部は嚢胞様黄斑浮腫に似ることもあるが,螢光眼底所見が全く異なる。黄斑部所見が本症より軽微で細隙灯顕微鏡でよく見ないと見落とすこともあるが,眼底周辺の金箔様反射やERG所見を参考にして診断される。
本症はX連鎖性劣性遺伝を示し,本症にみられる眼底所見はすべて典型的所見である。眼底黄斑部は嚢胞様黄斑浮腫に似ることもあるが,螢光眼底所見が全く異なる。黄斑部所見が本症より軽微で細隙灯顕微鏡でよく見ないと見落とすこともあるが,眼底周辺の金箔様反射やERG所見を参考にして診断される。
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