文献詳細
臨床報告
文献概要
58歳女性が5日前に左眼の視力低下を自覚し,球後視神経炎として紹介された。視力は右1.0左眼0.02であった。眼底には異常所見はなかった。視野は左眼に求心性狭窄があった。MRI検査で脳下垂体に2cm大の出血と思われる塊があり,下垂体卒中と診断された。手術的に摘出された腫瘤は,嫌色素性の良性腺腫と,これからの出血であった。手術後に視野が正常化し,3か月後に左眼視力は0.9に回復した。下垂体卒中による視力障害が早期治療で回復しうることを示す例である。
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