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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告

水晶体脱臼に対する眼内レンズ毛様溝縫着術の成績

著者: 高田眞智子1 尾﨏雅博1 尾﨏扇子1 岡野正1

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院眼科

ページ範囲:P.1251 - P.1257

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 過去2年間に眼内レンズの毛様溝縫着を21眼に行った。12眼は無水晶体眼に対する眼内レンズの二次挿入であり,9眼は水晶体脱臼に対する水晶体摘出後の眼内レンズ挿入であった。前群では8眼,後群では9眼で視力が改善した。手術前後での角膜内皮細胞減少率は,それぞれ13.9±11.4%と16.3±14.7%であり,術後乱視はそれぞれ2.4±1.9Dと1.4±0.5Dであった。どちらについても両群間に有意差はなかった。術後合併症として,高眼圧が脱臼群で多く,外傷によるものと推定された。水晶体脱臼に対する水晶体除去と眼内レンズの毛様溝縫着は有効であり,比較的安全であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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