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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告

放射線療法が奏効した大型の脈絡膜血管腫の症例

著者: 福地俊雄1 高橋寛二1 足立和己1 山中理江1 岩下憲四郎1 西村哲哉1 宇山昌延1 村田貴史2 田中敬正2

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室 2関西医科大学放射線科学教室

ページ範囲:P.1273 - P.1277

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 症例は23歳の男性で右顔面にSturge-Weber症候群の血管腫があり,右眼視神経乳頭耳側に黄斑部を含む約7乳頭径の大型の脈絡膜血管腫を認め,下方周辺部に胞状の続発性網膜剥離が存在した。レーザー光凝固,インターフェロン全身療法,網膜下液排液などの治療は無効であった。低線量の放射線外照射(計22Gy)を行ったところ,放射線療法終了後から眼底所見は著明に改善し,5か月後には腫瘍は扁平化し,網膜剥離は消失して網膜は復位した。難治の脈絡膜血管腫に対して低線量放射線外照射が有効な症例を経験した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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