臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

臨床報告

18日間放置されたヤマトマダニによる眼瞼咬刺症

著者： 松島博之¹ 原孜² 原たか子² 小原喜隆¹

所属機関： ¹獨協医科大学眼科学教室 ²原眼科病院

ページ範囲：P.1278 - P.1280

文献概要

　63歳女性の左上眼瞼縁に，18日前から腫瘤が生じた。細隙灯顕微鏡による観察で，腫瘤は生きている虫体であることが判明した。殺虫剤で処理した後，外科的に除去した。虫体はヤマトダニlxodesovatusと同定された。本症例は従来の報告の中で生きたまま，最も長く眼瞼に放置された例である。