icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告

走査型レーザー検眼鏡で観察したX連鎖性網膜分離症の1家系

著者: 横山朝美1 水野晋一1 白井正一郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1285 - P.1289

文献購入ページに移動
 X連鎖性網膜分離症の1家系3症例を報告した。症例1は8歳の男児,症例2は5歳の男児で,互いに母系のいとこであり,それぞれの母親は二卵性双生児であった。2例とも,検眼鏡的に中心窩網膜分離と周辺部網膜分離が両眼にみられた。症例3は54歳の男性で,症例1と2の母方祖父にあたり,両眼に黄斑部の萎縮巣と下耳側網膜の色素沈着があった。症例1および2を走査型レーザー検眼鏡(SLO)で観察した。黄斑部にアルゴン青(488nm)で症例1は斑状の,症例2は車軸状の高輝度の領域が観察されたが,赤外光(780nm)では症例1でのみ顆粒状の高輝度の病変がみられた。SLOは,検眼鏡でとらえられないような網膜色素上皮や脈絡膜の病変を検出するのに有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?