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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病黄斑浮腫における中心窩硬性白斑摘出術

著者: 高木均1 桐生純一1 小椋祐一郎1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学

ページ範囲:P.1303 - P.1307

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 糖尿病黄斑症7眼に硝子体手術を行い,中心窩下に沈着した持続性の硬性白斑を摘出した。術後の観察期間は6か月から46か月,平均22か月であった。硬性白斑は,4眼では中心窩に限局し,3眼では中心窩を含む血管アーケード内に広範囲に沈着していた。術前視力は全例で0.1以下であった。術後視力は6眼で2段階以上改善し,全症例での最高視力は0.2であった。黄斑円孔4眼,白内障2眼,黄斑前膜1眼が手術の合併症として生じた。硬性白斑で黄斑部網膜が障害されていることと,中心窩に限局している白斑では癒着が強いために網膜欠損が起こりやすいことが,術後の視力改善が低い原因として考えられた。糖尿病黄斑症での硬性白斑摘出術は,視力低下が強い例では適応になりうると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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