icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告

脈絡膜剥離と浅前房を伴った頸動脈海綿静脈洞瘻の1例

著者: 岸茂1 政岡則夫1 森貴久2

所属機関: 1高知医科大学眼科学教室 2高知医科大学脳神経外科学教室

ページ範囲:P.1319 - P.1323

文献購入ページに移動
 頸動脈海綿静脈洞瘻が30か月前に発症した68歳の女性が,同側の視野異常で受診した。患側に浅前房と脈絡膜剥離が発見された。インドシアニングリーン赤外螢光造影で,後極部から上方の中間周辺部に脈絡膜循環障害による低螢光斑と,後極部から鼻側にかけて脈絡膜静脈の拡大があった。このような所見は,海綿静脈洞瘻で好発するものであり,脈絡膜剥離に特異な変化であるとは考えにくい。赤外螢光造影で検出できない脈絡膜血管の透過性亢進が持続しているためと推定された。浅前房と脈絡膜剥離は1か月後に自然寛解した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?