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臨床報告 カラー臨床報告
原発性Fuchs角膜内皮ジストロフィの1例
著者: 寺西千尋1
所属機関: 1寺西眼科
ページ範囲:P.1347 - P.1351
文献購入ページに移動 6年前,59歳女性が30歳頃からの目のかすみと充血で受診した。両眼角膜内皮障害による角膜浮腫と診断し,このとき以来,両眼角膜中央にcornea guttata,角膜後面沈着物と実質の浮腫混濁が認められている。左眼には小水疱を伴う上皮浮腫が生じたが,ソフトコンタクトレンズ装用で自覚症状は改善した。現在の矯正視力は左右とも0.3である。スペキュラーマイクロスコピーで多数のdark areaと内皮細胞の大小不同がみられた。虹彩炎は過去6年間まったくみられなかった。本症例は日本ではまれな原発性Fuchs角膜内皮ジストロフィと診断した。
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