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臨床報告
文献概要
硝子体出血のため眼底が透見不能で,硝子体手術の施行時に裂孔原性網膜剥離が発症していた9例9眼の経過を検討した。すべて紹介患者であり,硝子体出血から当科初診までの期間は平均23日であった。初診時の超音波とERG検査で,全例に網膜剥離のあることが推定され,うち8眼は広範囲な網膜剥離であった。手術時にPVRがgrade C以上に進行していた4眼では,硝子体出血発症から当科初診までに3週以上が経過していた。PVRが高度な1眼ではシリコンオイルの抜去が困難であったが,他の8眼では網膜の復位が得られた。眼底が透見不能な裂孔原性硝子体出血の治療成績を向上させるためには,PVRが重篤化する前に硝子体手術を行うべきであり,患者を最初に診察した眼科医と網膜硝子体専門医との連携が重要である。
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