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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻8号

1998年08月発行

文献概要

臨床報告

Aspergillus nigerによる内因性真菌性眼内炎の1例

著者: 戸田晶子1 白井正一郎1 池田晃三2

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室 2公立尾陽病院眼科

ページ範囲:P.1379 - P.1382

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 43歳女性が胆嚢疾患で開腹手術を受け,術後に経静脈高栄養輸液が行われた。術後3週に熱発があり,播種性血管内凝固症候群DICが発症した。両眼の飛蚊症のため,術33日後に眼科に紹介された。眼底には後極部を中心に黄白色の滲出斑があり,真菌性眼内炎が疑われた。抗真菌剤は右眼に対しては無効であり,眼科初診から45日後に硝子体手術が行われた。採取した硝子体からAspergillus nigerが分離された。術後の経過は良好で,病巣は瘢痕治癒した。本症例は,真菌性眼内炎が抗真菌剤に反応しない場合には,良好な視機能転帰と病原体を同定するために,早期の硝子体手術が必要であることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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