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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻8号

1998年08月発行

臨床報告

硝子体手術中に生じた駆逐性出血の2例

著者: 敦賀孝典1 中野賢輔1 溝手秀秋1 奈良井章人1 皆本敦1 三嶋弘1

所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1423 - P.1425

文献概要

 裂孔原性網膜剥離に対する硝子体手術中に高度の駆逐性出血が2眼に生じた。第1例は30歳男性で−10Dの近視があり,第2例は41歳男性で−11Dの近視があった。駆逐性出血は,第1例では初回と3回目の硝子体手術中に,第2例では2回目の硝子体手術中に起こった。駆逐性出血は,両症例とも,手術操作が終了し強膜創を縫合ずる時に生じた。発症要因として,高度近視,脈絡膜剥離,複数回の長時間手術が推定された。これらの要因がある症例には,手術時間の短縮,術中に高い灌流圧を設定すること,再手術時の強膜創の位置の変更,強固な縫合が必要であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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