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特集 OCT
各論
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網膜前黄斑線維症の網膜断面を光学的干渉断層計OCTで観察した。生理的な中心窩陥凹は,網膜厚の増加により消失していた。偽円孔例では,中心窩の周囲の網膜が厚くなっているため生理的陥凹が修飾され,円筒状に強調されていた。これら症例では,観察光の反射が網膜外層で低下しており,浮腫あるいは膨化があると考えられた。本症では網膜表面の膜形成のみならず,膜による網膜内の構造変化が合併していることがわかった。本症の病態の解釈にOCTは必須である。
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