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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻9号

1998年09月発行

文献概要

特集 OCT 各論

糖尿病網膜症のOCT所見

著者: 岡野正1

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院眼科

ページ範囲:P.1535 - P.1542

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 糖尿病網膜症では,眼底後極部がOCT検査の対象になる。これにより,網膜浮腫,出血,白斑,硝子体剥離,網膜剥離,色素上皮剥離,網膜層間分離,黄斑前膜,増殖膜などの同定が可能である。浮腫が強いと網膜が膨化して厚みを増し,浮腫部は低反射で暗く写る。嚢胞状浮腫では,黄斑部網膜の膨隆が強く嚢胞内容は暗い。白斑は白色ないし赤色の高反射を呈して網膜内に存在する。白斑の後方は暗く表れる。網膜剥離では,軽症でもOCTで確認できる。網膜層間分離では,層間の裂開部は低反射を示す。OCTを使うことで,病変の精密な観察が可能となる。これは非侵襲的な検査法であるので,頻回の経過観察にも有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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