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特集 OCT 各論
脈絡膜腫瘍のoptical coherence tomography所見
著者: 尾辻剛1
所属機関: 1関西医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1558 - P.1562
文献購入ページに移動 脈絡膜腫瘍をOptical coherence tomography (OCT)で観察し,その画像を検討した。脈絡膜血管腫のOCT像は,腫瘍部は中等度の後方散乱を示し,網膜の多数の小さいcystic spaceと,網膜の膨化および反射の亢進がみられた。脈絡膜悪性黒色腫では,隆起した色素上皮—脈絡膜毛細血管板の高反射領域の反射が亢進し,脈絡膜の後方の反射はみられなかった。転移性脈絡膜癌では,腫瘍部の反射は低下しており,腫瘍周囲に網膜剥離がみられた。脈絡膜骨腫では,腫瘍部網膜の反射の低下と,網膜色素上皮—脈絡膜毛細血管板の反射の低下がみられ,骨腫の後方の散乱が減弱していた。それぞれの腫瘍で腫瘍の病理組織学的性状によって特徴的な所見を示し,OCTは脈絡膜腫瘍の補助診断の1つとしての有用性が示された。
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