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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻9号

1998年09月発行

文献概要

臨床報告

走査型レーザー検眼鏡による角膜ヘルペスの初期病型

著者: 田中隆行1

所属機関: 1田中眼科医院

ページ範囲:P.1605 - P.1610

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 角膜のフルオレセイン染色で,単純ヘルペス角膜炎の初期病変を解析した。所見の記録には,走査型レーザー検眼鏡(SLO)を用いた。自覚症状発症後2日以内の124眼は,その臨床像から以下の7型に分類された。樹枝状53眼,地図状10眼,辺縁型13眼,点状22眼,帯状9眼,びまん性13眼,上皮剥離型6眼である。これらに共通して観察された螢光所見は,約20〜50μmの微細な螢光点の樹枝状配列である。上皮剥離型は,小規模で微小な樹枝状を呈する病巣に広範囲な角膜上皮剥離が伴った新しい病型である。SLOによる角膜染色法を使うことで,単純ヘルペス角膜炎の初期病変が細胞レベルで観察でき,角膜疾患の今後の解析に寄与することが期待される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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