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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

黄斑外に生じた巨大出血性網膜色素上皮剥離

著者: 佐藤拓1 飯田知弘1 萩村徳一1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.25 - P.30

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 黄斑に異常がなく,眼底周辺部に巨大な出血性網膜色素上皮剥離を生じた4例4眼の臨床像を検討し,以下の特徴があった。発症年齢は58歳から73歳,平均66歳であり,高齢であった。全例が片眼性であり,他眼の黄斑部には加齢性変化がなかった。罹患眼の病変は,6乳頭径以上の大きさであった。全例で硝子体出血が併発した。出血の原因として,フルオレセインとインドシアニングリーン螢光造影から,2眼で周辺部に生じた脈絡膜新生血管が疑われた。全例で出血性の変化が主病変であり,眼底に滲出性変化がなかった。以上の所見は,加齢に伴う出血性網膜色素上皮剥離が,黄斑だけでなく,眼底周辺部にも起こりうることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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