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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻1号

1999年01月発行

文献概要

臨床報告

筋緊張性ジストロフィの水晶体所見

著者: 金田穣次1 佐々木洋1 久保田明子1 廣瀬源二郎2

所属機関: 1金沢医科大学眼科学教室 2金沢医科大学神経内科学教室

ページ範囲:P.77 - P.82

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 筋緊張性ジストロフィ患者3例6眼と、その疑いがある患者1例2眼の水晶体混濁を,細隙灯顕微鏡による観察と,前眼部画像解析システムで検索した。本症に特有な顆粒状混濁は皮質浅層から成人核外側部にあり,赤道部と瞳孔領に多かった。色素顆粒は浅層にも混在していた。細隙灯顕微鏡による観察では同定が困難な前嚢直下皮質の散乱光が増加が画像解析で全例に確認され,本症の水晶体所見の特徴の1つと考えられた。徹照法で撮影した後部皮質の混濁は,周辺部に向かって先細りするヒトデを呈した。水晶体混濁は,本症とこれが疑われる患者とでは異なっていた。撮影画像の解析で得られる特徴的な所見は,本症の診断に有用であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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