icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻10号

1999年09月発行

文献概要

特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている 外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている

視野狭窄

著者: 古野史郎1

所属機関: 1古野眼科

ページ範囲:P.34 - P.37

文献購入ページに移動
 “インフォームドコンセント時代の視野検査”との題を戴いたとき,日本の医療事情も随分と変わったなという思いが頭に浮かんだ。本来インフォームドコンセントは,非人道的な医学実験が戦時に行われたことに対して強く反省がなされたニュールンベルグ綱領を,世界医師会がジュネーブにおいて採択した1948年に始まり,1964年「ヘルシンキ宣言」において大枠が決まる。その後アメリカでの1960年代後半の公害反対運動,反戦運動,人種差別反対運動などの市民運動の高まりの中で「医療の決定権は患者側にあるべき」との声の高まりが現在のインフォームドコンセントの枠組みとなっている。そしてこの頃からアメリカは,訴訟大国となっていった。日本でのインフォームドコンセントは,1994年国立がんセンター内で検討が始まったのをきっかけに,厚生省が1995年にインフォームドコンセント検討部会を発足したのが始まりである。その後アメリカを手本としたインフォームドコンセントという外来語のまま,その内容もそのまま,日本でこの言葉は一人歩きを始めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら