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特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている 外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている
ドライアイ
著者: 榛村重人1
所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院眼科
ページ範囲:P.90 - P.91
文献購入ページに移動 ドライアイは最近こそ認知されてきたが,症例数が多いわりには眼科医の間でもなかなかまともに取り組まれないできたのが実情である。不定愁訴を訴えて来院する多くの患者さんはドライアイである頻度が高いことが明らかとなっている。ただ,ドライアイは「病気でない」という風潮が医師サイドにはある。個人的にはこれは医師の一方的なエゴ以外の何物でもないと考える。重篤な眼疾患の患者さんを失明から守ることこそが眼科医としての生き甲斐であると思うこと自体は立派であるが,その反面,ドライアイのような「軽症」な疾患をないがしろにしていいはずがない。
本書のテーマであるインフォームド・コンセントの概念は,患者さんが納得する説明をすることに最も重点を置いている。すなわち,「病気ではない」や,「大したことない」という説明はインフォームド・コンセントの精神から完全に逸脱していると考えざるを得ない。1998年にわれわれが施行した一般人対象のアンケートの結果では,「ドライアイ」を「知っている,あるいは聞いたことがある」人は驚くことに7割近かった1)。自分はドライアイかもしれないという患者が初診で来院する可能性が高い今日では,眼科医としてもドライアイに対する適切な知識と,患者さんへのインフォームド・コンセントを行って治療を進める意志がなければならない。
本書のテーマであるインフォームド・コンセントの概念は,患者さんが納得する説明をすることに最も重点を置いている。すなわち,「病気ではない」や,「大したことない」という説明はインフォームド・コンセントの精神から完全に逸脱していると考えざるを得ない。1998年にわれわれが施行した一般人対象のアンケートの結果では,「ドライアイ」を「知っている,あるいは聞いたことがある」人は驚くことに7割近かった1)。自分はドライアイかもしれないという患者が初診で来院する可能性が高い今日では,眼科医としてもドライアイに対する適切な知識と,患者さんへのインフォームド・コンセントを行って治療を進める意志がなければならない。
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