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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻10号

1999年09月発行

特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている

集学的治療に必要な他科の知識

多発性硬化症—いま,神経内科では

著者: 駒井清暢1

所属機関: 1金沢大学医学部神経内科学教室

ページ範囲:P.236 - P.237

文献概要

 多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)は中枢神経系の代表的な炎症性脱髄性疾患,つまり中枢神経系白質に脱髄巣が空間的・時間的に多発することを主徴とする疾患である。
 MSの症状の1つとして視神経炎はよく知られており,視神経炎症例の30〜50%がMSの部分症であるとされていることから,眼科医のMS診断における役割は重要といえる。ことにわが国では欧米に比べて球後視神経炎などによる視力低下を初発とする例が多く,患者が脊髄や大脳の局所症状を自覚しないままに視力障害を訴えて眼科を訪れることもある。したがって視神経障害が疑われた場合,MSの初発症状や部分症である可能性があり,MS診断と関連の他疾患のためのスクリーニングを行うことが必要となる。ここではMSの一般的な事項の確認と病態と治療についての最近の考え方について概説したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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