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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻10号

1999年09月発行

文献概要

特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている 集学的治療に必要な他科の知識

悪性リンパ腫—いま,内科では

著者: 薄井紀子1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学内科学講座第三

ページ範囲:P.241 - P.244

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 悪性リンパ腫は従来ポジキン病(Hodgkin's dis-ease:HD)と非ポジキンリンパ腫(non-Hodgkin lymphoma:NHL)に大別されていたが,最近ではREAL分類(Revised European-American Classification)においてリンパ組織の悪性腫瘍として一括され,腫瘍化する細胞の起源,すなわちB細胞,T細胞,あるいはNK細胞により細かく分類されて,多彩な疾患群と捉えられるようになってきている。臨床的には,原発部位によりリンパ節性(nodal)と節外性(extranoda1)に分けられ,HDは主としてリンパ節性が多く,NHLはリンパ節性と節外性がほぼ同じ程度に認められる。
 NHLは予後の違いで大きく2つの群に分けられ,1つはindolent (邦訳としては低悪性度)リンパ腫であり,他の1つはaggressive (邦訳では中高悪性度)リンパ腫である。Indolentリンパ腫は比較的予後がよく,生存期間の中央値は10年に及ぶが,臨床病期が進行しているものでは治癒を得ることはできない。Aggressiveリンパ腫は比較的早い経過をとるが,かなりの症例が十分な抗癌剤による多剤併用化学療法により治癒が得られるため,癌化学療法が最も有効な悪性腫瘍の1つと考えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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