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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻11号

1999年10月発行

文献概要

臨床報告

網膜細動脈瘤黄斑部網膜出血に対する硝子体手術

著者: 山田慎1 荻野誠周1 栗原秀行1

所属機関: 1栗原眼科病院

ページ範囲:P.1787 - P.1792

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 網膜細動脈瘤の破裂による黄斑部網膜出血11例11眼に対し硝子体手術を行った。年齢は61〜88歳(平均78歳),発症から手術までの期間は7〜30日(平均20日),術後経過観察期間は6〜17か月(平均8.6か月)であった。11眼中5眼に組織プラスミノーゲンアクチベーターおよび液体パーフルオロカーボンを用いた黄斑部網膜下出血除去を行った。11眼中9眼で術後視力は改善し,うち4眼で視力0.5以上を得た。しかし黄斑部網膜下出血除去を行った5眼中3眼は術後視力0.1以下であった。また,80歳以上の5眼中,術後視力0.5以上を得たものは1眼のみであった。80歳以上の高齢者に黄斑部網膜下出血がみられる場合,硝子体手術を行っても良好な視力改善を得がたい可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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