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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻11号

1999年10月発行

文献概要

臨床報告

Highly active antiretroviral therapyで寛解した進行性多巣性白質脳症

著者: 長瀧重智1 八代成子1 佐藤信祐1 立川夏夫2 菊池嘉2 安岡彰2 岡慎一2

所属機関: 1国立国際医療センター眼科 2国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センター

ページ範囲:P.1793 - P.1797

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 血友病のある40歳男性が,12年前にヒト免疫不全ウイルス感染と診断され,9年前から核酸系逆転写酵素阻害剤であるジドブジンを服用していた。1年半前から核酸系逆転写酵素阻害剤2剤と非核酸系逆転写酵素阻害剤の併用療法を開始した。その1か月後に右同名半盲が生じた。視力は正常であった。磁気共鳴画像検査(MRI)で両側の後頭葉白質にT2延長域があり,造影効果とmass effectがなく,進行性多巣性白質脳症と診断した。核酸系逆転写酵素阻害剤2剤とプロテアーゼ阻害剤を併用するhighly active antiretroviral therapy (HAART)を開始した。4週間後に半盲は縮小し,MRI所見も改善した。以後現在まで,病像は寛解した状態にある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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