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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻11号

1999年10月発行

文献概要

臨床報告

Epstein-Barrウイルスの関与が疑われた網膜静脈周囲炎

著者: 佐藤章子1 加藤智博1

所属機関: 1大館市立総合病院眼科

ページ範囲:P.1825 - P.1830

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 38歳男性が左眼霧視で受診した。左眼には虹彩炎と硝子体混濁があり,両眼の網膜静脈に沿って白色浸潤があった。眼サルコイドーシスとして副腎皮質ステロイド薬の全身投与を行った。3か月後に網膜血管炎が悪化し,左眼にドライアイが生じた。初診から7年後に,血清Epstein-Barrウイルス(EBV)のIgG抗体価が上昇した。アシクロビルの内服を開始し,左眼に硝子体切除術を行った。硝子体液からEBVウイルス核酸が検出された。以後,血清抗体価は低下し,初診から10年を経過した現在,眼内炎は沈静化し,良好な視力を保っている。両眼性肉芽腫性網膜ぶどう膜炎の原因として,EBV感染が疑われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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