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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻12号

1999年11月発行

臨床報告

毛様溝固定された後房レンズで起こったcapsular block syndromeの2症例

著者: 市橋左登美1 渋谷裕子1 太田一郎1 三宅三平1 三宅謙作1

所属機関: 1湘山会眼科三宅病院

ページ範囲:P.1863 - P.1867

文献概要

 連続円形破嚢(CCC),超音波乳化吸引,後房レンズ挿入で行った白内障手術後に,嚢ブロック症候群(capsular block syndrome)が起こった2眼を経験した。後房レンズは偶然に毛様溝に固定されていた。両眼とも術後早期にレンズと後嚢の間に透明な液体が貯留していた。CCCの開口部がレンズ前面で外側からブロックされていた。前房は深く,眼圧上昇はなかった。レンズ後方に貯留した液体は2か月以内に消失した。嚢ブロック症候群は,後房レンズが水晶体嚢内に固定され,CCCの開口部が内側からブロックされて生じるとされていたが,後房レンズの毛様溝固定でも生じることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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