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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

臨床報告

イソプロピルウノプロストン点眼液の他剤併用投与による眼圧下降効果

著者: 木村泰朗1 小野純治1 石井るみ子1 北田浩美1 藤田邦彦2 山口達夫2 大越貴志子3 足立和孝4 薄葉澄夫5 土屋桜6 金井淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学教室 2松村総合病院眼科 3聖路加国際病院眼科 4焼津市立病院眼科 5江東病院眼科 6山梨県立中央病院眼科

ページ範囲:P.1869 - P.1876

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 緑内障または高眼圧症患者の75症例149眼で,ウノプロストン点眼の追加または切り替えによる眼圧下降効果を検索した。年齢は平均66.3歳であった。βブロッカーからウノプロストンへの切り替え(第1群),βブッロカーへのウノプロストン追加(第2群),βブロッカーとピロカルピン併用へのウノプロストンの追加(第3群),βブロッカー・ピロカルピン・ジピベフリン併用へのウノプロストン追加(第4群)である。有意な眼圧下降効果は,第2群(p=0.001)と第4群(p=0.004)のみにあった。実験開始時の眼圧が18mmHg以上の症例については,有意の眼圧下降効果が第1群(p=0.001)と第3群(p=0.015)にもあった。眼圧下降が3mmHg以上の著効と1mmHg以上の有効率は,第1群で62%,第2群で73%,第3群で64%,第4群で64%にあった。点眼による表層点状角膜炎が13眼(9%)にあり,1例で点眼を中止した。以上から,ウノプロストンとβブロッカーの相乗効果があることが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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