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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

臨床報告

眼部帯状ヘルペス後に他眼に発症した桐沢型ぶどう膜炎

著者: 正健一郎1 松島正史1 安藤彰1 山田晴彦1 山田英里1 西村哲哉1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1895 - P.1899

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 43歳の男性が,左側の三叉神経領域に帯状ヘルペスを発症した。以前から結節性多発動脈炎による急性腎不全に対して免疫抑制薬とステロイド薬の全身投与を受けていた。その5か月後に左眼にヘルペス性虹彩炎が発症した。さらにその20日後に右眼眼底の周辺部網膜の深層に滲出斑が多発し,網膜動脈の狭窄と白鞘化が生じた。右眼は,左眼の眼部帯状ヘルペスに続発した桐沢型ぶどう膜炎と診断した。2か月後に右眼網膜剥離が発症し,硝子体手術を行った。眼内液と血清の帯状ヘルペス抗体値が上昇していた。免疫抑制状態があるとき,1眼の眼部帯状ヘルペスに,他眼の桐沢型ぶどう膜炎が続発しうることを本症例は示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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