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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

臨床報告

オクトパス視野計におけるtendency oriented perimetryの再現性

著者: 尾﨏雅博1 堀越紀子1 後藤比奈子1 田村陽子1 岡野正1

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院眼科

ページ範囲:P.1933 - P.1938

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 Tendency oriented perimetry (TOP)では各測定点の計測が1回しか行われないため,短期変動(SF)の計測ができない。今回筆者らはTOPの再現性について検討した。対象は正常者38例38眼,高眼圧症9例9眼,緑内障39例39眼で,全症例に対してOCTOPUS1-2−3視野計のG1Xプログラムを用いて2回連続でTOPによる計測を行い,normal strategy (NS)との比較も行った。TOPによる初回と2回目のmean defect (MD),loss variance (LV)の平均には差がなく,初回と2回目の相関関係では強い正の相関性をみた。MDとSFの相関関係はTOPでy=0.18x+1.45(r=0.81),NSでy=0.08x+1.6(r=0.51)となり,緑内障におけるTOPのSF (3.0±0.9dB)はNSのSF (2.3±0.6dB)より有意に大きくなった(p<0.0001)。視野の沈下部位で閾値の変動が大きくなるためTOPではSFが大きくなると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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