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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻13号

1999年12月発行

文献概要

臨床報告

外傷性黄斑円孔に対する硝子体手術の検討

著者: 上水流広史12 安達徹1 由良善子1 福田宏美1 坂上欧1 吉田秀彦1

所属機関: 1大阪赤十字病院眼科 2京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室

ページ範囲:P.1969 - P.1974

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 外傷性黄斑円孔の男性3例3眼に対して硝子体手術を行い,人工的後部硝子体膜剥離,SF6ガス注入を行った。術後黄斑円孔は全例で閉鎖し,視力は術前30cm指数弁,眼前手動弁,0.04であったが,術後は各々0.6,0.6,0.8に改善した。自然経過観察例の過去の報告では円孔閉鎖率は低いものの,網脈絡膜障害が中心窩に及んでいなければ比較的視力予後は良好であった。自験例と外傷性黄斑円孔に対する硝子体手術成績の過去の報告を併せて検討した結果,自然経過観察例と比較して円孔閉鎖率は良好であるが,術後視力は良好とは必ずしもいえず,術後視力を決定する因子として網脈絡膜障害の存在場所が重要と考えられた。網脈絡膜障害が中心窩に及んでいなければ,外傷性黄斑円孔に対する硝子体手術は早期円孔閉鎖を得られ早期視力改善を得られる可能性をもつが,さらに症例を重ね検討を要すると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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