icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻13号

1999年12月発行

臨床報告

網膜静脈分枝閉塞症における光凝固の嚢胞状黄斑浮腫に対する影響

著者: 三浦真二1 高木均1 鈴間潔1 王英泰1 尾崎志郎1 山名隆幸1 喜多美穂里1 本田孔士1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室

ページ範囲:P.1991 - P.1995

文献概要

 嚢胞状黄斑浮腫(cystoid macular edema:CME)を合併した網膜静脈分枝閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)24例24眼をscatter光凝固早期(6か月以内)施行群(14例/4眼),光凝固非施行群(10例10眼)に分け,光凝固の有無とCME持続期間,および視力予後について比較検討した。CME持続期間は光疑固施行群で平均23.75±4.54か月,光凝固非施行群で11.30±4.54か月であり,CMEはscatter光凝固施行群において有意に遷延し(p=0.0443),光凝固スポット数が多い症例ほど持続期間が長い傾向にあった。CME消失後のlogMAR視力は光凝固施行群で平均3.57±4.65,光凝固非施行群で1.72±2.63であり,2群間に有意な差は認められなかった(p=0.27)。Scatter光凝固はBRVOの合併症予防に有効な治療法であるが,その早期施行はCMEを遷延させる可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら