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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻13号

1999年12月発行

文献概要

臨床報告

先天緑内障眼に生じた巨大裂孔網膜剥離の1例

著者: 鈴木育子1 桜井英二1 水野晋一1 小椋祐一郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1997 - P.2000

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 13歳の男児が,右眼の著明な増殖硝子体網膜症を伴う巨大裂孔を伴った網膜全剥離のため,当科に紹介された。生後約1か月に,先天緑内障のため両眼の線維柱帯切開術を受けていた。硝子体手術,シリコンオイルタンポナーデを施行したが,術後8日目に再増殖による再剥離が出現したため,再度,硝子体手術,シリコンオイルタンポナーデを施行し,網膜は復位した。右眼眼軸長は33.8mmと延長しており,術中に硝子体が液化している所見もみられ,これらが巨大裂孔を伴った増殖硝子体網膜症の誘因と考えられた。先天緑内障眼において網膜剥離の合併した報告例は少数ではあるが,視力予後不良であり,定期的な眼底検査が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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