icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

小児AIDS患者にみられた肉芽腫性前部ぶどう膜炎

著者: 後藤浩1 柏瀬光寿1 臼井正彦1 河島尚志2

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室 2東京医科大学小児科学教室

ページ範囲:P.133 - P.136

文献購入ページに移動
 後天性免疫不全症候群の患者に発症した,肉芽腫性前部ぶどう膜炎の一症例について報告した。症例は9歳の男児で,血液製剤の輸注により7歳時にヒト免疫不全ウイルスの感染が判明し,以来慢性気管支炎やカンジダ症に対して治療が行われてきた。眼科初診時,右眼には多数の虹彩結節を伴った虹彩毛様体炎がみられ,その後3年間にわたって再発と寛解を繰り返した。左眼にも同様の前部ぶどう膜炎が発症したが,両眼とも全経過を通じて眼底などには異常を認めなかった。前部ぶどう膜炎の発症,再燃時は常に極度の免疫抑制状態にあり、本症の発症との因果関係が推察された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?